吉条良明都木連会長(当組合顧問)
10月22日、午前10時30分、天野洋一郎実行委員長(東京材木商協同組合・理事長)による開会宣言の後、記念式典に移り、主催者を代表して吉条良明都木連会長(全木連会長、当組合顧問)は、その挨拶の中で、
「只今、ご紹介をいただきました東京都木材団体連合会の吉条でございます。本日は、休日にもかかわりませず、ご来賓各位のご臨席を賜り、会場には、大勢の皆様にご来場をいただきました。誠にありがとうございます。厚くお礼を申し上げます。この催しは、昭和56年に第1回の「木と暮しのふれあい展」を当連合会独自の木材PR活動として、日比谷公園において開催し、その後第5回からは東京都との共催行事として、会場も日比谷公園、新宿都庁舎前広場を経て、平成7年からは、この木場公園に会場を移し、内容の充実を図りながら、今回36回目を迎えることができました。この催しは、恒例の行事として定着し、例年多くの皆様のご来場をいただいており、昨年は過去最多となる6万人余のご来場数に達しました。永年に亘ります皆様のご支援により、このように盛大に、「木と暮しのふれあい展」を開催できますことを、心より感謝申し上げます。さて、景気は力強さを欠くものの、一部持ち直したと言われていますが、住宅着工戸数については、年初以降の増勢に一服感があり、依然として高水準にはあるものの、年率100万戸割れの状況となっています。今後は、官公需の下支えのもと、緩やかな景気回復基調が続く見込みと言われております。今年は、連日35度を超える暑い日が続く一方で、台風の影響などスコールのような激しい雨が短時間に限られた範囲で強く降るなど異常気象が常態化し、地球温暖化が、強く懸念されています。そこで、温暖化抑止対策の柱として、原因となっている「二酸化炭素」を吸収し、樹木に固定する森林の役割が大きく取り上げられています。しかし、木材価格の低迷などにより、伐採・植樹が行えず、荒れた森林が多くなり、山崩れ・がけ崩れなども起きやすくなっています。森林は、伐って、植林することで、健全な国土の基盤を維持しています。そして、木材は、住宅等の建築物はもとより、家具、日用品などに使われ、炭素を固定する大きな役割を担っています。東京オリンピック・パラリンピックまであと4年。訪れる外国からの方々が、木を多く使った「新国立競技場」をはじめ、日本の様々な生活の中で、人と木がふれあい溶け込んでいる姿を是非ご覧いただきたいと思っています。「木と暮しのふれあい展」では、「森を育てたい。だから木を使おう。」をテーマとして、森林の育成・木材の利用が、地球環境に不可欠であり、私たちの生活に貢献することをアピールしてきました。また、「受け継ごう。日本の文化、木の住まい。」を開催理念として、木造建築に象徴される我が国固有の「木の文化」の継承を訴えてきました。更に、今年は、森林から木材を伐採・搬出する「林業機械」の展示・実演を、隣接する多目的広場で開催しております。会場では、多くの皆様が、木とふれあい親しんでいただける催しを、数多く準備しました。木の良さを、肌で感じていただき、木材に対する理解を深めて下さいますようお願い致しまして、ご挨拶と致します。」と述べられた。
また、藤田裕司東京都産業労働局長が式辞を述べ、次いで、来賓の沖修司林野庁次長、柴賦イ男東京都議会経済・港湾委員長、海老澤孝史江東区副区長が祝辞を述べられた。続いて、登壇者紹介、祝電披露の後、玉川アルプホルンクラブによるファンファーレ演奏が披露された。
当日は、ステージでのアトラクションとして、詩吟(文化厚生委員会文化教室詩吟会)、木場の木遣、元加賀小PTA和太鼓倶楽部、キャラクターショー(動物戦隊ジュウオウジャー)、葵太鼓、辰巳太鼓が演じられた。
全体企画では、「緑の募金」に協力すると共に来場者に出来るだけ多くのブースに立ち寄って頂く事を目的とした「組み木ペン立てラリー」を当組合が前回に引き続き担当し、関東森林管理局東京事務所、東京材木商協同組合、新東京木材商業協同組合の協力を得て実施された。
また、寸劇やチャリティーオークション、苗木の配付等の他、木に親しむコーナーとして当組合をはじめ、材商、新東京、木場製材、原木、銘木、都買連、都林業研究グループ連絡協議会、都農水振興財団・東京緑化推進委員会、関東森林管理局東京事務所、都森連、都椎連、都合連、TOKYO木材ネットワーク、都立城南・城東職業能力開発センター、東京中小建築業協会、全建総連東京都連、生協・消費者住宅センター、大多摩観光連盟の出展19団体に及ぶテント張りブースに於いて木製品等の展示・即売の他、多種多様なイベントが催され盛況であった。
その他、今回は初の試みとして、山の魅力を感じてもらいたいとの思いから、森林から木材を伐採・搬出する「林業機械」の展示実演が隣接する多目的広場で両日共に催され、初日には、自民党農林部会長の小泉進次郎衆議議員が視察に訪れ、吉条顧問のご案内により、会場の各所を熱心にご覧になられました。
当組合では組合ブースの目印として「木のまちの門」を設置し、3階建木造住宅断面図の大型パネルの他、その周囲には木工教室の完成品や景品や粗品等を展示。体験型イベントとして、木工教室(折りたたみ式レジ袋スタンド、ちびっ子チェアー、円柱型オルゴール、ミックスボックス、ミニチュア椅子、花かご)、樹種当てクイズ、手がたの切り抜き、射的、Wood fishing、木の表札作りを催した。その他にも、木の掘り出し市、木製品販売、当組合マーク入りチラシ持参者に対する粗品の進呈等を実施した。また、実演企画として、木彫刻の実演に加え、木り絵のパメパチ革紐ストラップ、鉋屑を使った工作(お花作り)を催した。新企画としては、木製プールを設置し、木製の魚を釣り上げる「Wood fishing」を催し好評を得た。その他、全体企画の「スタンプラリー」では、当組合は木のハガキ(来年の自分に宛てたハガキ)を対象イベントとして参画し、「チャリティーオークション」には、組合員から提供された木製品を数多く出品して貢献した。
当組合ではこの様に多岐に亘る企画を催し、都木連の中核を担う団体会員として「木の日イベント」に積極的に協力し、都民の皆様に広く、木材の良さを実感して頂いた。
今回は両日共に天候に恵まれ、快晴の下、「木と暮しのふれあい展」開催に当たり、ご尽力くださった役員各位はじめ、市場振興委員及び指導員、環境防災委員、文化厚生委員及び青年部員、イベント協力者の組合員及び従業員とそのご家族の皆様、誠にお疲れ様でした。次回も宜しくお願い致します。
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