東京木材問屋協同組合


文苑


「ピアノ」(4)
         (18・5・7)


青見雄作

六〇を過ぎてからピアノを始めた
音楽が小学校ぐらいの知識しかなかった私は
オタマジャクシも音階もすっかり忘れていた
先生の良い指導を受けながら
練習日には一ミリ程の進歩と思う
それからかなりの年月が過ぎた
今では両手で別々のキーがたたける
なんとすごい事だと自分で思う
そして四百人の前で校歌の伴奏をする
今から心がわくわく騒いでいる
うまく行くかと不安もあるが
今日も感動の練習日がやって来る






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