雑詠
深川木好
一,雪不足ぼやきながらも犬っこの お堂作りや額い汗して 湯沢市にて
一,しなやかに自転車に乗り傘をさし 赤きマフラー下校の生徒
一,孫達の誕生祝い硝彩の 手作りグラスきらりと光る
一,老衰と書かれし医師の診断書 姉九十四生命尊し
一,右手やゝ血流悪く痺れ増し 息ふきかけて送り状書く