1.米国の第44代大統領,民主党のバラク・オバマ氏が就任。
2.衆院選で民主党が圧勝。政権交代で鳩山政権が誕生。
3.住宅着工,80万戸時代へ突入。
4.新型インフルエンザが大流行。死者100人を超えた。
5.止まらない自殺者,3万人超。
6.マイケルジャクソンの急死。
7.スポーツ界で各選手大活躍。
8.昨年亡くなられた各界の著名人。
9.「酒井法子」他,芸能人の薬物覚醒剤事件。
10.東京マラソン法人化へ。
No.1 米国「オバマ」大統領就任
1月20日,米国の第44代大統領として,民主党のバラク・オバマ氏が就任した。
米国史上初の黒人大統領は,就任演説で「責」を分かち合う新たな時代を国民に訴えた。11月には東アジアを初めて歴訪し,日米同盟を基軸とする米国の姿勢を強調した。そして4月5日,プラハでの演説で「核なき世界」を目指す方針を訴え,広島,長崎への原爆投下に「道義的責任」を米国の指導者として初めて表明した。核廃絶の理念は国際的に高く評価され,就任初年度にノーベル平和賞を受賞したが,具体的な成果を伴わない受賞には米国内で批判や懸念が相次いだ。
又,在日米軍の再編問題を巡る日本政府との協議は普天間問題も入れて難航している。
No.2 政変(民主党が第一党に)
8月30日の投票の第45回衆院選は,民主党が308議席で圧勝した。戦後初めて,選挙で野党第一党が過半数を制しての政権交代が実現。自民党は選挙前の300議席から119議席に落ち込み歴史的惨敗をした。9月16日の特別国会で民主党の鳩山由紀夫代表が第93代首相に選出され,社民,国民新両党と連立政権を発足させた。
そして国土交通大臣に就任した前原誠司氏は就任直後の9月17日,群馬県の八ッ場(やんば)ダムの建設中止を表明し話題となった。マニフェスト(政権公約)通りとはいえ,突然の表明に予定地住民や関係6都県が猛反発して論争が巻き起こった。国交省は国直轄・補助ダムは,来夏,有識者会議の纏まる新基準で最終的に判断するとしている。
この様な状況下において,日本の建設業は大ダメージを受け,失業者が増えている事も確かな様だ。
No.3 住宅着工,80万戸時代へ突入
平成21年の1月から11月までの累計の住宅着工数が71万9,112戸と,年間で80万戸割れとなる事がほぼ確実になったと「木材新聞」平成21年12月29日号に発表された。 トップは1964年(昭和39年)45年前以来の80万戸を下回る住宅着工なのである。20年のリーマンショックの痛手から立ち直れず,雇用不安や所得の目減りなど住宅を建てようという消費者の心理の冷え込みによるものと思われる。この数字までに下るとは考えられない大きなショックを業界に与えている。
No.4 新型インフルエンザが大流行
米国やメキシコで確認された豚由来の新型インフルエンザは5月16日に神戸市の高校生が国内で初めて感染を確認。その後も関西の高校生を中心に感染者が相次ぎ,未知のウイルス襲来に列島は一時,パニック状態になった。私の業界で5月22日に大阪で全買連の大会があって東京から30〜40人程行く事になっていた。この様な状況下で行くのは無茶だと言う事になり,代表が2人行く事になった。然し,会は中止にならなかった。夏場は小康状態が続いたが,10月以降は流行が本格化し,12月6日には死者が国内で100人を超えたと言う。
No.5 止まらない自殺者
年の瀬,毎日の様にどこかで電車が止まった。私は千葉の京成で新木場まで3回乗り換えて電車通勤をしている。健康の為も考えて6年前から実行している。3回乗り換えると階段の昇り降りで約4〜5千歩,営業で外歩きも入れると約8千歩から1万歩程毎日歩いている。
その3回の乗り換えや,外歩きの際,年末近くにはどこかで必ずと言っていい程電車の遅れに遭遇した。その理由の多くは飛び込み自殺等である。
たった2時間余りで4件が相次いだ日もあったと言う。
国土交通省によると,首都圏1都3県で平成20年に起きた「輸送障害」679件の内,自殺は307件で45%を占めたと言う。その割合は年々増加しているらしい。ちなみに首都圏の鉄道で起きた自殺は平成16年は183人,それが年々増えて平成19年には288人になったと言う。それが平成20年に307人になり,平成21年にはどれだけになるか心配である。全国的に見ると昨年の1月から11月まで新聞によると自殺者は全国で3万人を超えたという。12年間連続で増えていると言う。平成20年の同期間より400人以上多いと言うから大変な自殺者である。
年の瀬に,持てる限りの荷物を抱えた人たちが宿泊施設に並んでいるのをテレビで見た。失業して住まいを失った人に,寝る場所や食事を提供する東京都の公設派遣村である。失業保険が切れ路上生活をしていた人。派遣切りに遭いネットカフェを転々とした人,退職金がなくカプセルホテルに泊まっていた人……。入所者は年末30日までに800人以上を超え,平成20年の「年越し派遣村」の入村者を上回ったらしい。四畳半ほどの個室にはベッドと机,弁当の支給や共用の風呂もあるが,年明けの4日までの仮住まいに過ぎない。
こんな状況の中で経済と密接に関連するが中高年の男性の自殺者が占める割合が高いのが日本の特徴と言われる。
人身事故で電車が止まっているという放送を耳にする機会が日常茶飯事の様になった。「またか」と思うぐらいに鈍感になっている自分にはっとする。いつ誰が生活困窮者になるのか分からない不安定な時代になった。もっと生命が尊重される世の中になるよう念じつつ,昨年12月東京自殺防止センターに少しながら寄付金を送らせてもらった。
と言う訳で,多い自殺者をベスト5に入れた。
No.6 マイケルジャクソンの急死
6月25日,突然の急死だった。50才。米国の歌手で82年のアルバム「スリラー」で1億400万枚という世界的売り上げ記録を打ち立て,「ポップの帝王」と称された。80年代を中心に超スーパースターとして世界中で絶大な人気を誇った。人気は下火になったものの7月からロンドンでの連続公演に臨む矢先の急死だった。日本には7〜8回ぐらい来日したと言う。仕事でなくプライベートの時もあったようだ。
平成15年来日の時,偶々赤坂の東急ホテルのエレベータの中で同席し,子供を連れ,ガードマンに囲まれたマイケルの姿を見てびっくりした事がある。彼程の超スターは二度と出ないのではと言う人もいる。兎に角,超人気だったマイケルだけあって多くの話題を振り撒いた。
私は,この超スター,しかも40?の近さの所に握手は出来なかったが,彼との対面があったので,6番目に入れる。
No.7 スポーツ界で各選手大活躍
日本プロスポーツ協会は12月25日,2009年の日本プロスポーツ大賞に,男子ゴルフで今季約1億8,352万円を獲得して史上初の10代賞金王に輝いた石川遼(18才)を2年連続選出し,東京都内で表彰式を行なった。
殊勲賞には野球からWBCで2連覇を果たした日本代表とWBCで指揮を執り巨人も日本一に導いた原辰徳監督に,又大相撲で年間最多勝記録を更新する86勝を挙げた白鵬が選ばれた。スポーツ功労者にはプロ野球楽天の野村克也前監督らが選ばれた。
日本選手では初のワールドシリーズ制覇したシリーズ最優秀選手(MVP)に輝いた松井秀喜外野手に拍手を送りたい。そしてイチローもメジャーで大活躍。昨年のスポーツ界の活躍は目覚ましかった。
No.8 昨年亡くなられた各界の著名人
昨年は各界で功績を挙げられ,惜しくも他界された方々が多数いらっしゃる。
「森繁久弥」96才,11月10日。映画等300本以上に出演。舞台「屋根の上のヴァイオリン弾き」は有名。枯れすすきの歌声が聞こえて来る様である。
「三遊亭円楽」76才,10月29日。人生哲学をにじませた正統的古典落語を得意とし,テレビ番組「笑点」の司会者としても人気を集めた落語家。得に東陽町近くに落語小屋を作り,がんばったが客の入りが悪く,直ぐに手放されたが,場所が悪かったのかも知れない。
「古橋広之進」80才,8月2日。戦後間もなく「フジヤマのトビウオ」と言われた競泳選手,日本オリンピック委員会や日本水泳連盟の会長を務めた。
「平山郁夫」79才,12月2日。日本画壇の第一人者で,シルクロードを描いた作品で知られた文化勲章受章者。仏教やシルクロードの歴史・風物,各地の文化遺産などを主題にした作風を確立した。
「柿沢弘治」75才,1月27日。元外相,旧大蔵省出身。77年参院選に新自由クラブから出馬して初当選,衆院に変わって7期務めた。日本橋(小伝馬町)の出身で木材業界の発展に尽力した。
「田英夫」86才,11月13日。社民党元参院議員。通信社記者,放送局ニュースキャスターを経て,71年に参院選全国区に社会党から立候補し,トップ当選,当選6回,政治的には何の関係もないが私の所属する「アサヒ会」と言う会の長いメンバーだった。
「中川昭一」56才,10月3日。元財務相。70〜80年代の自民党でニューリーダーの1人だった故一郎氏の長男。農林水産相として初入閣。経済産業,農水両相,党政調会長と要職を歴任。麻生内閣では財務兼金融相に就任。論客として存在感を発揮。将来の首相候補とも目された。
「山城新伍」70才,8月12日。テレビ時代劇「白馬童子」に主演し,アイドル的存在だった。「仁義なき戦い」等の映画に多く出演。テレビのバラエティー番組でも人気があった。
「大原麗子」62才,8月3日。俳優。65年に東映に入社。映画では美人女優として人気があり,多くのファンを魅了した。ニヒルな魅力があった。
「南田洋子」76才,10月21日。俳優。映画「太陽の季節」やテレビドラマで活躍した。夫の俳優長門裕之さんとのおしどり夫婦振りも有名だった。後半の様子を公開したが,今の世相が浮き彫りになった。
私の思う10人を選り抜かせて頂いた。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
No.9 女優「酒井法子」覚醒剤事件
他では度々の事だが,大物芸能界での薬物汚染が際立った「酒井法子」。芸能業界では酒井のニュースは大変象徴的で,清純派のママドルと事件との落差が大き過ぎた様である。一時今夏の政権交代のニュースまでが掻き消された程だった。
連日東京湾岸署にマスコミが押し寄せ,保釈後の謝罪会見に500人もの報道陣が詰め掛け,一般紙も芸能ニュースを盛んに取り上げた事件は他に無かった様である。
No.10 東京マラソン法人化へ
3万5千人もの大勢の人が都心を駆け抜ける「東京マラソン」2年前に浜松町の駅近くで遭遇した事がある。八幡宮の神輿もそうだったが見る側と担ぐ側とでは大違いを経験した私がこの時思った。いつかチャンスがあったらと思い,昨年の8月インターネットによる申し込みを実行する事になった。私の申し込みNoは222,495番であるが多数の申込みの為に抽選結果は10月の発表となった。
東京マラソンは平成19年に始まった約3万5千人が都心を駆け抜けるイベントで,年々人気が高まり大変な行事となった。平成22年大会には前年比19%増の約31万人が応募した。出場枠を巡る抽選倍率は過去最高の約8.9倍となったのである。
現在の運営は都と日本陸上競技連盟が主催し事務局は任意団体で行なっているが,これを市民マラソンの運営組織を法人化しようと言うのである。
法人化すれば,寄付金を支払った人の優先出場枠の設定や関連イベントの展開が可能になる等事業の幅が広がるとしている。
法人化のメリットは,出場枠の割り振りを柔軟に出来る事。任意団体には難しかった周辺イベントの充実を図る事が出来る。東京マラソンに先立ち,女性10キロレース,キッズレースなどを開催し,優秀選手の招待枠を設ける事等も可能だと言う。又,大きな事故があった場合には責任の所在が明確になるとされる。いずれにしても私までもが出て見たいと言う東京マラソンに,勿論私は落選し出る事は出来なかったが,これ程までに盛り上がったこのイベントをベスト10に取り上げた。
以上,私の選んだ21年中の変見ベスト10である。まだまだ取り上げたいニュースが沢山あったが,終了とする。今年は良い明るいニュースが多くある事を希望する次第である。
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