(1)天国。古来より日本刀の祖と云う。平家重宝「小烏丸」の作者との説あり、大宝(701)頃。
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御物 太刀 無銘(小烏丸) |
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錦包糸巻太刀拵 [刀身 無銘(号 小烏丸)] |
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(2)天座。天国の門人で大和の宇陀郡住が通説だが知名度は低い。室町以前に記載が見えず。
(3)神息。和銅(708)頃の九州豊前の宇佐八幡(卑弥呼の在所)の社僧。平城天皇の御剣の作者。
(4)天蓋・重俊。大和(奈良)の東大寺の手掻門の周辺に居て東大寺のご用を務めた鍛冶集団。
(5)當麻の少将。大和の當麻寺に属する鍛冶を当麻派という。宝治二年(1284)の在銘刀あり。
(6)金剛・正枝。大和千手院鍛冶・貞応(1222〜24)。正枝は不明なれど同門と思われる。
(7)力王。大和、千手院重弘の子、承元(1207〜11)頃。
(8)一王。大和、正元(1259〜60)頃の千手院鍛冶。
(9)加賀四郎。この派は和泉国(大阪)に於ける古刀期の刀工群。室町初期に光正より発祥す。
(10)相模の新造五郎。岡崎五郎入道正宗と弟子の貞宗・国広・広光・秋広・等の一門の鍛冶。
(11)月山。出羽三山(月山・羽黒山・湯殿山)の修験道の鍛冶。後に平泉の藤原三代の鍛冶も務む。
(12)盛房。大和千手院派。貞治六年(1368)の作刀がある。室町初期、義満12才で将軍となる。
(13)雲頭。備前鵜飼派の刀工。雲生・雲次・雲重が著名。山城と備前と備中(青江)の三種融合。
(14)行平。渡辺綱が京都一条戻り橋で鬼を切ったと言う有名な鬼神大夫行平は伝説上の刀工。
実在の行平は豊後の彦山の僧・定秀に習い鍛刀。腰元に浮彫。焼き落し顕著。刀銘に切る。
(15)長船則宗。福岡一文字派の祖。後鳥羽上皇の正月の番鍛冶、菊一文字、大一文字と言う。
(16)三条宗近。昔から謡曲や長唄の「小鍛冶」などで有名でご猿。永延(987)頃の実在の刀工。
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太刀 銘 三条(名物 三日月宗近) |
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(17)島田義助。静岡県菊川の大井川辺に住し今川家に仕えた刀工。義元死去後は甲州武田家。
(18)文殊四郎。大和の手掻派の本流の別称。手掻四郎左衛門包永が文殊菩薩に帰依した為。
(19)兼光。相州正宗の10哲の一人。備前長船の直系の景光の子。国宝・重文が数〃ご猿。
(20)S長光。備前長船光忠の子。切れ味がよく「大業物」に入り、古来より名物も数が多い。
(21)青江四郎。備中青江鍛冶の一人。青江は時代により、古青江・中青江・末青江と分かれる。
(22)助光。備前長船助光。応永三年(1397)一文字では備前吉岡左近将監紀助光とも相異する。
(23)仁王三郎。清綱を祖とする周防の刀工群。仁王堂が火災の時に清綱刀で鉄の鎖を切った。
(24)左文字。筑前を代表する刀工。正宗十哲と云われる名人。本名が左衛門三郎の為、左。
(25)盛綱。博多住源盛綱、筑前初代金剛兵衛盛高の子。建武(1334〜38)頃。
(26)安綱。伯耆国(鳥取県)大原の住人。弘仁四年(813)没。平安後期の刀工、童子切りの作者。
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太刀 銘 安綱(名物 童子切) |
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(27)友成。古備前の代表工。備前実成の子。永延(987)三条宗近・安綱と並び日本三名人の1。
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太刀 銘 友成作 |
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桜花文兵庫鎖太刀拵 [刀身 銘 備前国友成] |
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(28)君万歳。長寿を祝う言葉。「君万歳友成」の他に古くから多くの刀工が添銘にして居る。
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短刀 直光造・君万歳
慶応元・小春日
菖蒲造りの小短刀で、中央に鎬が立ってやや鎬高く、反りはない。地鉄、小板目が無地風につみ、表はそこに柾を交えてやや肌立ち、地沸がこまかにつく。刃文、細い直刃で、表は沸深めに二重刃かかり、裏は締まって小のたれがかる。帽子、直ぐに表は先き掃きかけ、裏は丸に返って沸づく。
鍛冶平こと細田平次郎直光の短刀である。直胤・直勝に学んだが、自らの作力よりも、廃刀令後、生活に困り、新刀・新々刀の有名刀工の偽銘を切ったことでよく知られる。本作は出来はもう一つかもしれないが、数少ない直光自身銘の一振で貴重である。 |
以上。
日本刀の歴史は1000有余年ですので、未だ〃〃種は無尽蔵に有りますが?書き手の方のボケが意外に早く進行して参りまして賞味期限が尽きる寸前となり申した。因って、区切りの良い所で納筆を致す予定でありますので、ナンデモヨイデスカラ、ご質問等がありましたら、遠慮なくお問い合わせをお願いします。
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