東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第20回)

農学部から吹き始めたエコの風

(株)コバリン 奥澤 康文
http://www.kobarin.co.jp


 7月、東京大学農学部の北海道演習林と当社占冠社有林、富良野森林組合を、続いて9月には、長野県、新潟県を訪問した。「林業とエコツーリズム」で、山村の人も都会の人も夫々少しずつメリットを出せるような何か前向きな事や活性化ができないだろうか、との発案で現在に至っている。様々な問題や障害もあるが、多くの人との出会いから学ぶことも多く、有益だと思っている。

 

【9月12日(水)新潟大学農学部(新潟市)を訪問】

農学部教授の方々に挨拶し、当計画のグランドデザインを説明させていただきました。
又、新潟県庁、新潟市役所、エコ関連企業等を表敬訪問した。
日本海のそばで、空気が澄んでおり爽快。食べ物がおいしく、生活費が安い。又、最近の新聞報道では、バイオ関連である農学部は人気上昇中で、全国的な傾向であるとのこと。食と環境は、今後ますます重要性が増すと思われる。
新潟はお米の本場であり、複数の教授の方がこの自然素材に関心をもたれ、少しだけ取り付けて戴きました。(右図→)
もみがらは、全国で毎年200万トン以上発生し、農業廃棄物であり厄介者だ。しかし、これも数少ないバイオ原材料の一つであり、専門家間では研究対象となっている。
自然エネルギー関係の著名な方から、小雑誌の出版依頼があった。光栄であり、将来はぜひ挑戦したいが、今回は辞退した
掲示板用にも活用されている。コルクボードでは、ピンの痕が残るが、こちらでは不思議と残らない。(←左図)
学生さん達の教材として、使ってもらったこともありました。毎日、こういうものを見たり、触ったりしていると、新たな発想が出てくるような気がする。
最近、キレる人が増加しているのは、人工建造物の増加で、木材等の自然素材との接触不足も一因ではという指摘もある。
最近よく耳にする新エネルギーである「シェールガス」(地中に存在)や「メタンハイドレード」(海底に存在)だが、掘削は容易ではない。一方、木材や自然素材は、上記とは別種だが地上にあり容易に入手できる。工夫と活用次第で代替の新エネルギーや新素材となり得ると思う。
自分の身近なものの中に、隠れた宝物があるように感じる。

 

 

【東京深川モダン館での展示】 9月8日(土)五十鈴古流 一暁派 

日本の伝統芸能はいいものです。

四季折々の花や植物、自然には癒されます。

ユリ

ダリア

【高校同級生との40年振り再会】

 9月13日(木)晩、旧友の小野田君と門前仲町の居酒屋で再会し乾杯した。互いにいつか会おうと言いながら、悪戯に年月が流れた。年賀状だけの付き合いだったので実に感慨無量であった。私から思い切って電話をかけた。彼は化学系一筋で、会社勤めと併行し努力の末、都内の大学院で工学博士号を取得後、多くの業績を挙げ成功した。現在は上場企業の常勤監査役をやっている。農林系の私は、彼の専門的な話にはわからないところもあったが、静かに傾聴していると長年の喜怒哀楽を共有できよかった。気さくな彼から、故郷の同級生の消息を聞き懐かしさが増幅した。彼は国内外の出張が多く多忙だが、再会を約して別れた。今後は、こうした接点を大切にして行きたい。

 

【東京深川モダン館での展示】 9月15日(土)宮城県白石市の伝統的な和紙作り

懐かしい。子供の頃に見かけたことがある。

和紙の糸で衣類を織る。まさに名人芸です。

和紙の団扇と印鑑入れ。上品な感じがする。

和紙の名刺入れ(私も一つ買いました。)

【土曜プレミアム:池上彰の緊急生解説】 9月29日(土)午後9時(フジテレビ)。

 日本の国境線や安全に関する番組だった。私の様な年代には、真新しい指摘はなかったが、若い世代には新鮮だったと思う。数十年前には無価値だった尖閣付近の海域に莫大な石油資源が、即ち、中東のイラクと同程度(約800兆円)と確認された結果、誰もが領有権を主張し始めた。又、南鳥島付近には、レアアースが日本の使用量の約230年分が眠っていることが、今年確認された。又、小笠原付近にもレアメタル等の埋蔵が確認された。採掘コストを考えなければ、既に日本は世界有数の資源国となっていることを改めて認識させられた。

 日本の国土面積は、38万km2(世界200国中61位)だが、排他的経済水域は、447万km2(6位)。更に、海域の体積では深海が広い為4位となる。国境線の離島、無人島が国益を支えていることを括目すべきである。実用化へ向けて多くの困難があるが、活用できれば子々孫々の為に豊富な資源国となり得る。風雲急を告げる事態になってきたが、慎重かつしぶとく、禍根を残さないしたたかな外交交渉をしてもらいたい。

 

 

【日本初のシェールオイル発掘成功】

 10月3日(水)秋田県由利本荘市鮎川ガス田で試掘が行われた。地下1800mの岩盤に塩酸水等を送り込み後、岩盤を溶かす窒素ガスを送り込んで、岩盤(頁岩)に含まれる新型の原油を抽出した。埋蔵量は約500万バーレルで、日本の消費量の1日分と少ないが、同県内、新潟県、北海道等にも埋蔵が確認されている。生産を軌道に乗せるには、コスト等の問題は多いが暗い世相の中で明るい希望であり、時には夢を見ることも必要と思う。量的なものよりむしろ掘削技術の革新が大きく期待される。既に、米国では、「シェールガス革命」と呼ばれ生産が始まっており、原油輸入国から輸出国になるだろうとの予測もある21世紀の新エネルギーの一つだ。

 

 

【木と暮しのふれあい展】 2012年10月6日(土)江東区都立木場公園

午後3時頃、柿沢未途国会議員の来場で大盛り上がり。木の葉書にサインしてご満悦。

左から、内山さん、川浮ウん、角田さん。新木場の若手のリーダーです。お任せください。

「なえどこ林業女子会@東京」の美女軍団のみなさん。梅田さん、村山さん、小澤さん。この内2人は、東京大学大学院生です。

左記の女子会の方が作った木に書いた時計です。これを使うと頭がよくなるかも?? ほんのり、ほんわか、秋晴れの午後だった。

2012年10月7日(日) 記

前のページに戻る

Copyright (C) Tokyo Mokuzai Tonya Kyoudou Kumiai 2012