東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第40回)

人生の刹那(せつな)を想う時

(株)コバリン 奥澤 康文
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【母の日の昼食会】 5月11日(日)。娘夫婦と私、妻、息子の5人で、港区白金台で昼食。都会的な洒落た街並みが印象的。普段は粗食な我が家なのだが、久しぶりに贅沢な中華料理を食べながら家族の再会を祝した。「アナと雪の女王」、「WOOD JOB!」、「春を背負って」等の映画の話題もでた。私は、5月に「WOOD JOB!」を2回見たが楽しく満足でき、林業や森林の重要性を再認識した。更に、6月公開の「春を背負って」も自然や山岳系の映画なので見ることにしている。又、何故だかこの種の機会になると子供の成長・独立・感謝から、自分の残りの人生をふと意識してしまいました。


街路樹のある閑静な佇まい。適度なボリュームで美味。静かな個室で家族水入らずの歓談の時を過ごした。   メインの後のデザート。さっぱりした仕上がり。私は和食党だが、たまには中華もいいものだ。
付近の店の前をブラブラと見物。見るだけで気持ちが楽しくなる日曜の昼下がり。目の保養ができ満足。 海抜30mの表示。高台になっており、付近は結構坂が多い。若い人はいいが、年配者には少し大変そう…。
当日は、閉館になっていたが、いつか見学したい。 地元の緑豊かな公園で、週末を楽しむ人たち。

【東日本大震災の被災地訪問】 5月25日(日)午後。休日だが仕事の都合で仙台に日帰り出張。空き時間に東日本大震災被災地(市内若林区荒浜)に向かう。初めての体験だった。会社の同僚に約1時間をかけて津波の跡地を車で案内してもらった。既に、3年以上経過した荒涼とした被災地を通りぬけ海岸に到達。時折、見学者が散見された。皆、言葉少なに慰霊碑に鎮魂の祈りをささげる姿は、実に痛々しい。我々も言葉を失い暫く茫然となり時を忘れ、改めて大自然の脅威を痛感した。ここから数キロの内陸では津波の被害もなく、何が生死を分けたのかを考えると余計に深く考え込んでしまう。

 
慰霊の為建立された聖観音立像。太平洋を背に被災地を見つめる姿に、訪れる皆が静かに鎮魂を捧げる。合掌。
 

寄贈したのは、(株)紫雲堂(地元の企業)。一瞬の激流に約800人の尊い人命が失われた。大自然の前に無力を想う。

 
地元の有志が写真を展示。当時、テレビで何度も放映された、津波の直撃を受ける荒浜小学校。屋上に人が…。
  海岸の松林がなぎ倒され無残な姿になり、塩害で枯死。のどかな漁村が荒涼とした無人の村に変わり果てた。
 
展示している地元の主催者。時折、訪問者があるが、皆言葉少なに、慰霊と漁村の復興を願うばかりだ。
  当時の廃材であろうか、短い一言の中に、力強い人々の気持ちを感じる。残る人、離れる人も心は一つ。

 日本列島は大昔から台風、地震等の自然災害が多い。次の大地震がいつどこで起きるか不安が高まっているが誰にもわからないし、何もないのを祈るしかない。東北の被災地を忘れず気にかけることが、わずかでも復興につながると思う。人生の刹那を強烈に意識する一日となりました。

 

2014年6月8日(日) 記

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