東京木材問屋協同組合


文苑 随想

材木屋とエコ 環境 省エネ(第56回)

最近よく耳にする「コーチング」とは?

(株)コバリン 奥澤 康文
http://www.kobarin.co.jp


【FC東京の人材育成】 10月21日(水)午後、「頭取を囲む会」(東京都民銀行)が開催された。その時、著名な阿久根賢司氏による講演を拝聴した。阿久根氏は、現在、東京ガスライフバル推進部長だが、幼少期から野球選手として、活躍を重ね幅広い貢献をしてきた。サッカーの経験はなかったが、野球の経験に、「コーチング」のスキルを結び付けて、サッカーでも大きな成果を上げた。


場所は、ホテルイースト21(江東区東陽町)
早稲田実業時代は、甲子園に2度出場。早稲田大学野球部では主将を務め、第13早稲田回日米大学野球日本代表、東京六大学野球ベストナインに2度選ばれた。
大学卒業後、東京ガス(株)に入社。社会人野球でコーチ、監督を歴任。2011年2月、FC東京社長に就任。下位であったFC東京を優勝に導き、大きな貢献をした。
分り易い話でよかった。最近は、ラグビーの明るい話題があふれ、スポーツはいいね!

【コーチングとは?】 最近時々耳にする言葉だと感じていた。コーチングの実例の講演を聞いたのは初めてであった。偶然、10月下旬、別な講演会(キリンビール 元社長 松沢幸一氏)でも同様の手法を聞いた。元々は、約30年前、米国で開発された人材育成の手法で、組織や企業の管理や業績向上等に活用できることが評判となり、世界へ広まったとのこと。

 勿論、「コーチング」は万能ではないが、以下のサイクルを回すことが基本。

1. 現状の明確化
2. テーマの理由と背景の発見
3. 理想の現状の明確化
4. 現状と理想のギャップの発見

 所謂、工場の生産管理の手法である、PDCAと共通する点は多い。又、40〜50年前の、「D.カーネギー」の人材育成論とも共通すると感じる。大企業では、数十人、数百人の社内トレーナーを養成している会社もあり、多くのケースに適用や改善が可能で、成功例も多いと言う。
 阿久根先生は、「木の上に立って見ましょう」と言っていたが、これを漢字にすると、「親」になる。要するに、大切なことは、親の気持ちになって子供(従業員、組織、事業経営)の良さを見出し成長させることだという。
 自分も含めて、こういう有益な話を10年、20年前に聞けばよかったと言う人は多いが、自分が年長になっても、勉強は生涯必要だと感じた。家庭、職場、地域、社会でも問題や悩みは尽きない。自分が心身共に余裕のある時でないと、コーチングは難しいと思ってしまうが、学び続ける気持ちは失いたくないものだ。

 

2015年11月8日(日) 記
 

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