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2018.02.07

情報・趣味

組合月報(読み物)木の壁画

待ちにまったパンダの赤ちゃんの誕生です!
上野動物園は今、お祝いムード一色。

 

ところで皆さん、一昔前まで新木場にもパンダが生息していたことを覚えていらっしゃいますか?
新木場駅前ロータリーに立ち、左に目を向けると…
パンダがゴミ箱のゴールに向かい弧を描いて空を舞っています、ナイスシュート!
意味も判らない、あの壁画にはカルチャーショックを受けました。

 

そのイメージがよほど心に残っていたのか?
2010年には社屋も築22年を迎え、建築会社の劣化診断により大規模修繕のタイミングを迎えました。
ただ、時代はリーマンショック後の大不況時…気持ちは修繕も先延ばししたいのが本音でした。
屋上&外壁の防水コーキングと再塗装が修繕項目となり、建築会社との外壁色の打合せの中
「ただ、外壁を塗り替えても代わり映えしないナ~。」
ふとあのパンダの壁画が頭をよぎります。
新木場にパンダ?
新木場は『木の町』。
何かSNS等で話題になる事が出来ないか?
幸い、京葉線の線路沿いなので乗客にもアピールできるもの…。
社屋の壁に壁画を描こう!
どうせなら、木のPR?
木辺の漢字でも羅列するか…写経みたいか…。

 

社員やその家族に壁画のデザインを公募して、全員の投票により図案決定したものの、作画を建築会社には一笑にふされ…(確かに外壁の塗装屋は門外漢、絵を描いたことありません)
そうです、壁画は建築業界とは別世界。
そこで、取引先の某映画会社の舞台製作部門に相談しました。
たまたま運よく、東京ディズニーランドでのお付合いなので、依頼内容はお手の物。
「予算はいくらですか?」
「逆に、いくら掛かるのでしょうか?」
東京ディズニーランド内で作画装飾にたずさわる美術家集団を紹介されました。有名美術大学を卒業し、世に認められて『画家デビュー』することを夢見ながら、それまでの生活手段として活動しているとのことでした。

そんな彼らが
「面白そうですネ」
と、趣味の延長線上で話に乗ってくれました。
(有名になったら壁画にサインを入れてネ…どうせ転売は出来ないけど)

 

壁に描いた樹木の絵、よく質問を受けますが材木屋のくせに何の木か判りません。
描いた彼らも、木に関しては素人です。
(時間が許せば、一度は行ってみたい屋久島の縄文杉のイメージかナ?)
重厚な大木の壁画の脇で遊ぶ、小学生の女の子が考えてくれた『ゆるキャラ』はご愛敬です。
描いた彼らも、隠れキャラを遊び心で忍ばせてくれました。

一般顧客とは接点のない当社にとり、外壁の壁画に商売上意味はありませんが図らずも、外壁に無駄なお金を使ったことが取引先様からは、余裕と誤解して頂きリーマンショック後の苦しい決算も誤魔化すことができました。(笑)

 

道行く人がカメラを向けて写真を撮っています。
SNSで壁画を紹介してくれる人がいます。
木材・合板博物館に社会科見学に向かう子供たちが『ゆるキャラ』に興味を持っているようです。
某ラジオ局が、街角放送での集合場所に指定して頂き視聴者が集まってきました。
スマホを持った人々が集まって来ます。(ポケモンスポットになってます)

 

東京オリンピックの開催時、新木場は色々な開催会場へのアクセスポイントになります。
「町全体で、世界からのお客様に新木場をアピール出来ることがあれば良いナ」とも思うこの頃です。
さて、次の修繕時には何の壁画を描こうかナ!

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