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2024.08.09

情報・趣味

木材とボウリングの話

木材とボウリングの話

年金をもらう世代でないと知らないと思いますが、ボウリングは今から50年以上前に大ブームが起きてテレビでもたくさんの番組が作られ、プロボウラー中山律子や並木恵美子が大人気でした。都内にもたくさんボウリング場があったのですが、最近はめっきり減ってしまいました。筆者も前期高齢者でありますが、数年前に別府の大きな温泉ホテルに行った際にボウリング場が設備されておりました。宿泊者は1ゲーム無料サービスとなっておりましたので、家内と20年ぶりに参加致しました。私はほとんど溝そうじ専門(ガター)でしたが,それなりに楽しいものですね。最近はガター防止の柵が出し入れできるものもあるので、小さなお子様やお年寄りでもハンディキャップを付けないでポイントを競い合うのも楽しいかと思います。私事ですが日頃使わない筋肉をつかったせいか、最後に足が攣って難儀致しました(笑) すみません、話がいきなり脱線致しました。それでは木材とボウリングの話に入りましょう。

 まずは、木材の豆知識としてボウリングピンから説明しましょう。その構造は中身を楓の木、ハードメイプルという衝撃に強い材質を張り合わせた物で、外側は強靭な樹脂素材で保護されています。 その高さは約38cm(一升瓶とほぼ同じ大きさ)、重さは国際規格により決められており約1.6kgです。つまり10本揃うと16kgになります。 ボウリングのボールの重さは約7kgなので、倍以上の重さのピンを倒すという事になります。そして材質は天然の木なので、元々の重さを完全に同じにするということはできません。そのため製造段階で重量調整のために中に空洞が空けられ極力重さを揃えてあります。ピンにボールを当てたときにカーン!という気持ちが良い音が出るのは、この空洞のためです。
10本のピンの内で最軽量のものと最重量のものの差が113gを超えてはいけないというのも規格に定められています。 メイプル材はハードメイプルとソフトメイプルに分類されていますが、ボウリングのピンに利用されるのはハードメイプルで硬く衝撃に強いという性質を持っており、その性質が活かされている訳です。丈夫といっても元が木ですので使われるうちに劣化していきます。ボウリング場では定期的にピンを交換しており、公式試合においては使用するピンは300ゲーム使用以内のものでなければならないと規定されているようです。

ちなみにピンだけでなくレーンにも楓(メープル)が使われています。昔からある木のレーンは、1インチの幅の板(樫の木)を、縦に31枚並べてレーンを作っています。 木製ですから、多少の凹みなどはある程度は回復するのですが、 3、4年に一度は、木の表面を削って大々的なメンテナンスが必要です。 最近は一部にプラスチック素材をつかった物もありブームの衰退とともに変わりつつあるようですが、ここはやはり木材の持つ癒し効果もレクリエーションにはひと役買っていると思います。鉄とプラスチックだけのボウリング場なんて嫌だなあ!

ヌーノ

 

木材図鑑 ハードメープル (Hard Maple)

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