2025.02.04
木材うんちく松ヤニ6 パイン材
そもそも、松ヤニが出る木をパインだと思っている人、多数
なのに、世のパイン材はヤニの出る木ではない というお話し
マツ目・マツ科 に松ヤニが出る木が多い、ただし、ヤニの出ない ヒノキは、マツ目ヒノキ科 (ヒノキ属、アスナロ属、クロベ属など、サワラはヒノキ属)、スギは、マツ目スギ科、他にマツ目では、コウヤマキ科、イチイ科等
合っているといえば合っているが・・・・(農水省は、カタカナ表記)
マツ科(学名:Pinaceae)の総称を 松 にしている感があるのだが、学術的にはどうか知らんが、生えている形状が松っぽいのを 「松・パイン (Pine)」 と呼ぶのは勘弁してほしい
”白っぽいマツ科の木材”
をパイン材と呼ぶ傾向
ここから細分化された属のこと (目>科>属)
- マツ属 は、パイン (Pine) :地松 (赤松, 黒松)・欧州赤松・姫小松・紅松 / 当然パイン
*パインのいい香りがする これがパイン - カラマツ属は、ラーチ (Larch):唐松 /パインではない
*若干パインっぽい匂い - トウヒ属は、スプルース (Spruce):エゾ松・ドイツ松 / パインではない
*酸っぱい匂い、Cat-piss Spruce (和名:しょんべんパイン) は、まんま猫のおしっこの匂い、すえた匂いがする - トガサワラ属 ※ダグラスファー (Douglas Fir):米松 / パインではない
*甘ったるい香り - モミ属、ファー (Fir):トド松 / パインではない
*匂いがしない (ドブ臭いと言われるが、水面貯木場の匂い) - ツガ属、ヘムロック (Hemlock):あまり聞かないが、トガ松 / パインではない、パインとは呼ばれないかも
*こいつも匂いがしない
*匂いについては、材木屋なもので、鼻がマヒしているので工場にいないとよくわからない
そもそもKDしてあると匂い成分は飛んでいるし・・・
パイン材 と名前の付いた商品の多いこと、北欧家具・おもちゃなどによく見るが、
「パイン材ありますか?」などと云う問い合わせには、お答えできません
通販家具で見かける 千葉にある東京ドイツ村 的な商品を読み解いてみる
まず、天然木 材木屋がつかう天然なんちゃらは、古木(Old Growth) のことなのだが、この場合は、木で出来ている (木のような見た目の合成樹脂木材ではないって事)
パイン材は前述の通りなので、パイン系木材を使ったボディで、スノコは中国桐って事ですね~多分
天然木 (読み方は、テンネンボク?) しか書いてない商品もあって、今手に入る安いやつってことなのか?
木材のトレーサビリティが叫ばれる昨今、これじゃだめでしょ
材木屋は「スカンジナビアパイン持ってるか」と聞かれると、だまって エンゲルマンスプルース (カナダ産) を案内しています (ノルウェースプルースは、ヨーロッピアンスプルースの苗をアメリカに移植したものです ※ろくでもない木)
ちなみに、果物の パイナップル は英語で Pine Apple (超訳で 松ボックリの形のリンゴ)
※パイナップル、正しくはパインアップルです
ガキの頃、グーで勝ったら「グリコ」で3段、チョキなら「チヨコレイト(チョコレートじゃなかった)」で6段、パーなら「パイナツプル」で6段、階段などで早く上がった方が勝ち的な何というかわからない 遊び をやっていたが、パーで勝ったら本来「パインアツプル」で7段だったってことで、1段分損していたことが令和の時代に判明!
ヤーニン