2021.07.29
加工・製材・流通フィンガージョイント外伝
プロレスとかで両手を掲げて組み合っているのを見たことありますよね
いわゆる「手四つ」
英語では「ロックアップ」
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/news/rst-20191010-01-ja
これを内側から見ると
おお~ まさに
フィンガージョイント(Finger Joint)
ではないですか
木材を棒にして、欠点(でっかい節、割れ、反り)をチョップした木れっぱしを何とか使おうと、知恵を絞って出来たのが、フィンガージョイントで継いだ木材いわゆるフィンガージョイント
最近は北欧材がメインとなっておりますが、黎明期は北米材の 3mx35 x40mm
マンションの間柱に使うことが多かった・・・(今は軽量鉄骨・いわゆる軽鉄、LVL)
欠点の無い 3m の棒はいわゆるソリッド (Solid)
fig 1 端っこにちょっとだけフィンガー
これには、フィンガーじゃないとクレームがつく(某カナダの工場にクレームを入れたところ、そっちの方がイイだろとあっさり言われる)
fig 2 よく見るフィンガー、6ピースジョイント
アテ材が混入した場合曲がる確率が A(2ピースジョイント)の3倍となる
といった説明をされ妙に納得してしまうのであった
たしかに、テーブルトップがアルダー(Alder・オルダー?)フリー板のテーブルを以前使っていたが、真ん中が盛り上がってきたことがあった
構わず使い倒したが、多分MC12%(Ave)くらいまで乾燥(KD エージング)させてあるはずなのに、曲がるものは曲がる
なにしろ原料の短い棒は、わざわざ作っているのではなく端材(チップにすればいいのだが、そんな規模ではない工場から)を集めて来たもので、パートのおばちゃんが一本ずつフィンガージョインターに並べて作っているのだから(今はどうか知らないが)
木の曲がる力をなめてはいけない
でもって LVL の出番となる
マンションの間柱ならこれでいいですか?
ポプラ とか 杉 で出来てることが多い
結局出来たフィンガーの棒を幅接ぎしたいわゆるフリーバンが主力になるが、フリー板はフリー板で、フィンガージョイント部が硬く、サンダー仕上げなので 化粧集成材の芯 や クロス下地 に表面バットを使うとデコボコが見えてしまう
そういう用途では、表面フィンガーを使うべき
余談ですが
最近「ゴミ箱」一辺倒で「くずかご (屑籠) 」という言葉を聞かなくなったような気がする
くず と言えば、木くず・鉋くず・おがくず はもちろん 鉄くず・糸くずと枚挙にいとまがない(いとまって何?)
英語では、ゴミ箱は”Trash Bin”くずかごは何かというと多分 ”Garbage” (ガーベージ)ガーベージは、鉄なら鉄のみ、木材なら木材のみと、再利用 (金になる?) 端材を投入するイメージ(カゴじゃないですが)
産業廃棄物ではない感じ
適当に思ったことを書いているだけです
[こうやまきはち]