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2020.11.11

加工・製材・流通

幅はぎとは1

【幅はぎ(巾はぎ)とは】

無垢の板を幅方向に接ぎ(はぎ)合せることを言います。何枚かの木材をつなぎ合わせて作った板ということです。テーブルの天板やカウンター材などの幅の広い板材に対して良く使われる言葉です。
この「つなぎ合わせる」とは、フローリングなどのように並べて別の下地材に固定したものではなく、接着剤などで板同士がしっかり固定され、1枚の板のようになったもののことを指します。

【ちなみに】

厚さ方向につなぎ合わせることは「厚はぎ」とは言わず「積層」と言います。積層という言葉は幅方向にも使われますが。
また長さ方向につなぎ合わせることも「長はぎ」とは言いません。適切な言葉がないのですが「長さ継ぎ」とかでしょうか。長さ継ぎのことを接合方法の名前から「フィンガージョイント」と言うこともあります。

【対義語】

「幅はぎ」の対義語は「無垢の一枚板」でしょうか。
テーブルくらいの幅を、無垢の一枚板で取るにはかなり大きな木(丸太)が必要です。その希少性から一般的に高価になります。また、幅が広いほど木の伸縮による反りや割れが出やすくなります。
無垢の一枚板では取れない場合の対策の一つとして、幅はぎ材が使われます。無垢の一枚板に比べ、安価で、反りにくく、割れにくい板になります。

無垢の一枚板は高級品

【類似語】

同じような意味をもつ言葉に「集成材」があります。木材を接着剤等でつなぎ合わせたものという広義の意味で集成材と言う場合もありますが、集成材はJASで厳密に規格されています。
幅はぎ材とは異なり、集成材はつなぎ合わせる木片の幅が狭く、長さ方向にフィンガージョイントなどで接合されています。そのため、幅はぎ材に比べより変形しにくいといえます。

良く目にする「フリーバン」と呼ばれる集成材

                                              寄稿:秋川

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