2023.02.14
加工・製材・流通オントラ (O/T)・FOB
木材相場を各団体が公表している
例えば、農水省の 「木材価格統計調査」、日本木材総合情報センター「木材価格・需給動向」など、全国的な価格動向調査を公開している、もちろん東京木材問屋組合 価格調査委員会の新木場に特化した「一丁一本参考価格表」も毎月更新公開しています。
基本的に価格は、各地の [店頭渡し販売価格]・[生産地渡し] であることが多い。これを「オントラ」という
東京なら、新木場店頭渡しだと「新木場オントラ」という、港渡しなら「東京木材埠頭(15号地)オントラ」という。
木材代金に積込料金は、込みのことが多い (配達料金ではない)
オントラ とは、オントラック (On Truck) トラックへの 車上積み込み渡しのこと、納品・請求伝票上で[O/T] と書かれることが多い
輸送・配達料金は、価格に入っていないということになる。
したがって仕入・販売価格には輸送コストが反映される。
海外の価格表の場合、FOB 価格であることが多い
FOB は Free on Board のことで、Board 積み込み渡し、FOB Mill は工場で Board への積み込み渡しのこと。
輸送・配達料金は、価格に入っていないということになる。したがって仕入・販売価格には輸送コストが反映される。
FOB Mill が価格動向標準となっているが、北米は広い、実価格には 600kmくらいの移動経費が加算される
国内・アメリカ-カナダ間の輸送は、鉄道がメインとなる
CN (Canadian National Railway)VideoGallery
Transport (鉄道のヤードから港、コンテナ詰め込みヤードまで・港までの輸送) はトラックで行うコストが Trucking Charge、
バージは動力の付いていない船で、「あぶない刑事」で犯人が隠れていたような船のこと、タグボートで曳航するので Towing Charge がかかる
[よもやま話 木材流通のイメージ3 出材2 (丸太運搬用のバージ)]
Board とは何かというと、本船 (Vessel)・はしけ (Berge バージ)・貨車 (鉄道 Rail・トラック) の荷台のこと
日本のオントラは、Free on Truck (Board) ということになる
積出地は、日本では前に (工場 O/T) 付くが、英語では後ろに (FOB Mill) 付く (当然こっちが正しいのだろう)
現地から輸出の場合 FOB Main Port (主要港)、FOB Dock
中国では、国内輸送費がべらぼうに高いので、金がないから港に運べない、金送ってくれとか・・・
船運賃は フレート (Ocean Freight) 輸入書類の建値は、
C&F (最近はCFR コスト&フレート)、CIF (コスト,インシュランス[海上保険]&フレート)、FOB (全コスト荷受人負担) とある
ここでの コスト は、商品 (もちろん木材) の FOB Dock の総金額
さらに昔は、バンカーチャージ (Banker Charge) が 荷受人 (輸入者) 負担 だった。
なんで 銀行員チャージ? と思ったものだが、Banker は石炭庫のことで、燃料費見積もりが狂うと請求された。
現在燃料費割増料金は サーチャージ (Surcharge) と名を変え、荷主負担 (輸出者)
コンテナの場合
THC (Terminal Handling Charge) コンテナヤードでの取扱手数料、これは 荷受人負担だったり、荷主負担だったり
横持料金 (ドレージ Drayage)も、到着地がCY(コンテナヤード) なら荷受人負担
海外からの輸入木材の指標が、そのまま日本国内販売価格となるわけではない。
あぶない木屋 (もくや)