吉条良明都木連会長(当組合理事長)
10月3日、午前10時30分、内田鉄夫実行委員長(新東京木材商業協同組合・理事長)による開会宣言の後、記念式典に移り、主催者を代表して吉条良明都木連会長(当組合理事長)は、その挨拶の中で、
「この催しは、昭和56年に第1回の「木と暮しのふれあい展」を当連合会独自の木材PR活動として、日比谷公園において開催し、その後第5回からは東京都との共催行事として、会場も日比谷公園、新宿都庁舎前広場を経て、平成7年からは、この木場公園に会場を移し、内容の充実を図りながら、今回35回目を迎えることができました。この催しは、恒例の行事として定着し、例年5万人余のご来場をいただいております。永年に亘ります皆様のご支援により、このように盛大に、「木と暮しのふれあい展」を開催できますことを、心より感謝申し上げます。景気は、中国等の経済の減速の影響がみられるものの、緩やかに回復しており、特に設備投資は、企業収益が明確な改善を続ける中で増加基調を示し、新設住宅着工戸数は、年明け以降持ち直しています。さて、今年の夏は、連日35度を超える暑い日が続く一方で、熱帯のスコールのような激しい雨が短時間に限られた範囲で強く降りました。このような異常気象の原因として、地球温暖化が、懸念されています。そこで、温暖化抑止対策の柱として、原因となっている「二酸化炭素」を吸収し、樹木に固定する森林の役割が大きく取り上げられています。しかし、木材価格の低迷などにより、伐採・植樹が行えず、荒れた森林が多くなり、山崩れ・がけ崩れなども起きやすくなっています。森林は、伐って、植林することで、健全な国土の基盤を造り上げていきます。そして、木材として住宅等の建築物はもとより、家具、日用品などに至るまで、炭素を木材の中に固定しています。東京オリンピック・パラリンピックまであと5年。訪れる外国からの方々が、日本列島の緑を見たあと、直に接する日本の様々な生活の中で、人と木が触れ合い溶け込んでいる姿をぜひご覧いただきたいと思っています。なお、当連合会では、身近な木材利用の普及・PRを図るため、木造の施設を新木場の木材会館前に設置することとしております。「木と暮しのふれあい展」では、「森を育てたい。だから木を使おう。」をテーマとして、森林の育成・木材の利用が、地球環境に不可欠であり、私たちの生活に貢献することをアピールしてきました。また、「受け継ごう。日本の文化、木の住まい。」を開催理念として、木造建築に象徴される我が国固有の「木の文化」の継承を訴えてきました。会場では、多くの皆様が、木と触れ合い親しんでいただける催しを、数多く準備しました。木の良さを、肌で感じていただき、木材に対する理解を深めて下さいますようお願い致します」と述べられた。
また、山本隆東京都産業労働局長が式辞を述べ、次いで、来賓の小坂善太郎林野庁国有林野部業務課長、燗なおき東京都議会議長、山附F明江東区長が祝辞を述べられた。
続いて、アトラクションとして、アルプホルン演奏・詩吟発表・木場の木遣・キャラクターショー(手裏剣戦隊ニンニンジャー)などが演じられた他、前回に引き続き全体企画として「緑の募金」に協力すると共に、来場者に出来るだけ多くのブースに立ち寄って頂く事を目的とした「ラリー形式イベント」を当組合が企画担当した「組み木ペン立てラリー」(各ブースで配付される部材を集め組み立てる)を、当組合を含む参画11団体の協力を得て実施された。
また、木に親しむコーナーとして当組合をはじめ、材商、新東京、木場製材、原木、銘木、都買連、都林業研究グループ連絡協議会、都農水振興財団・東京緑化推進委員会、関東森林管理局東京事務所、都森連、都椎連、都合連、TOKYO木材ネットワーク、都立城南・城東職業能力開発センター、東京中小建築業協会、全建総連東京都連、生協・消費者住宅センター、大多摩観光連盟の出展19団体に及ぶテント張りブースに於いて木製品等の展示・即売の他、多種多様な体験型イベントが催され盛況であった。
当組合では組合ブースの目印として「木のまちの門」を設置すると共に、その周囲に木工教室の完成品や景品販売品の展示、樹種当てクイズの景品を展示した他、テント内に総合案内所を設け、組合企画の配置図を配付する等して組合企画のPRに努め、木工教室(折りたたみ式レジ袋スタンド、円柱型オルゴール物入れ、木製箱、ティッシュケース、組み木物入れ、ミニチュア椅子・花かご、箸作り)、樹種当てクイズ、手がたの切り抜き、かんな削り体験、射的、木の自由広場(木のダンベル色付け、動物将棋対戦、木の表札作り)、かんなくずのプールとすべり台、木の掘り出し市、木製品販売、当組合マーク入りチラシ持参者に対する粗品の進呈、実演企画等を夫々実施した。
今回の新企画としては、「射的(東北産ブナ材のゴムライフルで20樹種の的を当てる)」の他、木の自由広場を設け、その中で「木の表札作り(スギの木製アルファベットで名前の表札を作る)」等を催した。また、「樹種当てクイズ」の木製品を日本三大美林、日本三大人工美林、木曽五木、唐木三大銘木の木工品に更新した。実演企画では結桶師による桶製作の実演を行った。その他、全体企画の「スタンプラリー」では、当組合は木のハガキ(来年の自分に宛てたハガキ)を対象イベントとして参画し、「チャリティーオークション」には、組合員から提供された木製品を数多く出品して貢献した。
当組合ではこの様に多岐に亘る企画を催し、都民の皆様に広く、木材の良さを実感して頂いた。
今回は両日共に天候に恵まれ、快晴の下、「木と暮しのふれあい展」開催に当たり、ご尽力くださった役員各位はじめ、市場振興委員及び指導員、環境造林運輸委員、文化厚生労務委員及び青年部員、イベント協力者の組合員及び従業員とそのご家族の皆様、誠にお疲れ様でした。次回も宜しくお願い致します。
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