工事の記録
RECORD OF CONSTRUCTION

 
杭工事

1月末に杭工事を行いました。
木材会館の建設地は新木場の埋立地なので、地表部の地盤は緩く軟弱です。この場所では建物を支える硬い地盤は約60mの深さにあり、そこまで杭を打ちます。軟弱地盤では通常では杭の本数がやや多めになります。木材会館では大型の径の杭を使用することで、これを6本に集約しています。
木材会館の杭は場所打ちコンクリート杭という方式で、まず地盤を杭の形に堀削し、その中に鉄筋をセットしコンクリートを打設します。場所打ちコンクリート杭工事は掘削能力、掘削機械、杭壁の保護方法により幾つかの工法があります。今回は最も一般的なアースドリル機を使用するアースドリル工法で施工します。
一般的に杭工事は深く長く掘りますので、途中で杭壁が崩壊しないように保護する事が重要になります。
今回のアースドリル工法では,地表の浅い部分と、深い部分とで杭壁の保護方法を使い分けます。
地表の浅い部分は地盤が柔らかいのでケーシングという大きな鉄管を使用します。深い部分は地盤が固いので掘削時に使用する水に安定液(ベントナイト液)という粘性がある特殊な液体を使用し、掘削と同時に杭壁を固めて保護します。今回のアースドリル工法で使用する掘削機械、杭壁の保護方法などは、次の写真でご紹介します。

地表部の掘削
ケーシング:ケーシングとは杭の地表部の保護と杭の位置の確定の役目を果たす鉄管です。ケーシングの長さは表層の地盤状態により敷地毎に検討します。新木場は軟弱地盤なので地表からしばらく緩い地盤が続きます。それにより今回のケーシングの長さは約10mとなりました。ケーシングの径は一般的に杭径より大きくなります。今回は杭径が約2.7mなので、ケーシングの径は2.95mあります。
ハンマーグラブ:ケーシング部の掘削に使用します。ケーシング内に落下させて,内部の土砂を掘削します。
 
パワージャッキをセットしています。これはケーシングの位置を確定するガイドの役割をします。

深い部分の掘削
 
ドリルリングバケット:これを回転させ掘削します。設計の杭径によりサイズが決まりますので今回はやや大型です。掘削した時に排出される土がバケットの中に入り、中に土が溜まったらこれを引き抜いて、写真のように蓋をあけ、土を出します。手掘りの穴の土砂をバケツで吊って出すようなやり方で、大きいけれど意外とシンプルな方法です。
 
ケリーバ:アースドリル機とドリルリングバケットを連結し、アースドリル機の回転をバケットに伝えます。バケットを杭底まで到達させるため長いものが必要です。ドリルリングバケットの写真では既に連結されていて、アースドリル機からぶら下がっています。
アースドリル機:写真は先端を見上げていますが、クレーンのように首があり、その先端に先程のケリーバを連結させ、ドリルリングバケットを回転させます。
ベントナイト液:ドリリングバケットで掘削する際に摩擦などを軽減するために水で満たした状態で掘削します。一般的にはその時使用する水に掘削後に穴の周囲の土砂が崩れてくるのを防ぐ役割があるベントナイト液を使用します。
ベントナイト液を使用する工法では、敷地内に液を貯留する水槽をおく場所が必要です。今回は杭が大型なので700m3近い容量の水槽を置いています。
ACE拡底バケット:場所打ちコンクリート杭は支持力を確保するためにスカートのように少し杭先端が拡がっており、杭の底が拡がっているので拡底杭といいます。写真の機械は杭の先端の深さに到達すると円錐形に広がって杭底を広げる掘削機です。杭工事は概ね1週間で1~2本打ち、2月末には全て完了する予定です。
by NIKKEN SEKKEI.ltd :2008-05-08:躯体工事:

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