工事の記録
RECORD OF CONSTRUCTION

 
木梁 製品検査

木梁の製品検査を行いに岐阜の木工場に行きました。
木の梁は約27mのスパンに12本架かります。運搬可能な長さを検討し1本を三分割してつくっています。
梁は大きく2つの形状のものがあり、それを順番に並べることで天井面の表情をつくっています。写真左側がA梁と呼んでいるもので1辺が傾いた形状をしています。右側はB梁と呼んでおり船のような形状をしています。
近寄ってみた写真です。
B梁の底面は下から最もよく見える部分なので、節のない上質な木を選んで配置しています。
分割ジョイント部は木が2本ずつフィンガー状につくられておりつき合わせて接合します。写真は両端の部材で、この場所には中央の梁がありません。嵌合する様子が伺えないのが少々残念です。
フィンガーの先端部分には金属でできたコネクターを挿入し接合した後に接着剤を注入します。その差込用の穴と注入溝が1本の小口につき4箇所ずつ設けられています。
鉄骨柱との接合部。梁の両端部は、それぞれ2本の柱で支えています。2箇所で支えることで梁端部の剛性を高めています。
検査時点では約半数の梁が完成していました。残りの梁は現在製作中で、工場は忙しく動いており組み立て前のたくさんのパーツがおいてあります。木材会館はこの木の梁が架けられて上棟となります。
上棟とは建て方工事の締めくくりとして、屋根のてっぺんに棟木を引き上げ据え付ける作業のことですが、一般的な工事では躯体工事が完了したときを上棟と呼んでいます。この梁を架ける時が楽しみです。
by NIKKEN SEKKEI.ltd :2008-12-17:木材の工事:

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