文化厚生委員会 青年部 ~活動報告~
「第2回チケットサービス」(宝塚歌劇団観劇)

2019.08.17

文化厚生委員会青年部
会計 飯 島 弘 康
(丸榮木材株式会社)
 去る、8月17日(土)に原作は浅田次郎さん、脚本・演出は石田昌也さん、宝塚の雪組による「壬生義士伝」を観劇しました。
 「壬生義士伝」は貧困で家族を養えないため、南部地方盛岡藩を脱藩し、新選組に入隊した吉村貫一郎の生涯を題材とした時代小説で、新選組と聞いてイメージされる近藤勇、土方歳三、斎藤一、沖田総司ではなく、田舎出身の身分の低い武士 吉村貫一郎にスポットを当てている作品になります。原稿用紙1200枚に及ぶ作品をいかに1時間半の舞台へ短縮するのか、観劇前から楽しみでした。
 舞台は明治時代の鹿鳴館。夫婦となった貫一郎の娘と、貫一郎の幼馴染大野次郎右衛門の息子らが登場し、幕末を生き延びた斉藤一による回想シーンから始まり、物語は幕末と明治の時代を行き来しながら進みます。
 主人公の貫一郎役を演じたのは、雪組トップの望海風斗さん。貫一郎は故郷 南部盛岡に残してきた妻子のために新選組に属し、守銭奴と蔑まれながらも人を切ることで仕送りをしており、絶対に生きて故郷へ帰るという強い意志がある一方で、死を恐れずに忠義を尽くすという矛盾した顔を同時に持つ人物で、新選組の名だたる隊員達からも一目置かれ、飢えた仲間のために自らの食糧も譲る等、皆に慕われていました。貫一郎を演じる望海さんは、他の新選組隊員とさほど変わらぬダンダラ模様の羽織を着ているにもかかわらず舞台で光っていました。
 故郷でひたすら夫の帰りを子供達と待つ貫一郎の妻しづと、貫一郎に思いを寄せ、故郷のしづに似ているという裕福な京都のお嬢様みよ役は、真彩希帆さんが一人二役で演じていました。真彩さんの声を張るわけでない透き通るような歌い方は、しづ役にぴったりだったと思います。身分は違えど、貫一郎に死んで欲しく無いという願いは一緒だった2人の女性。幕末の時代は、時間軸的には今からそれほど遠くも感じませんが、置かれた環境は現代からは考えられない部分も多かったようです。
 貫一郎の幼馴染大野次郎右衛門を演じたのは彩風咲奈さん。新選組が鳥羽伏見の戦いで敗走し、深手を負った貫一郎は故郷への帰藩を請うべく大坂の南部藩蔵屋敷へと向かうと蔵屋敷差配役となった大野次郎右衛門が待ち構えていた。この場面の次郎右衛門の判断は賛否両論かと思いますが、せめて友人の最期を自分が責任を持ちたかったのではないかと個人的には感じました。
 浅田次郎さんは孔子の教えに影響を受け、孔子の「義」=「人として踏むべき正しい道」=「貫一郎にとっての義は妻子を食べさせること」として「壬生義士伝」を執筆されたそうで、石田さんの脚本も全体を通して「義」を大切にしていたと思います。
 お芝居とセットで公演されたダイナミック・ショーの「Music Revolution!」は「音楽」の起源から今日に至るまでの発展をテーマにしていて、雪組を代表する方々の歌とダンスの見せ場もあり、華やかな衣装と共に見応えがあるものになっていました。
 ショーはトップの望海風斗さんと真彩希帆さんと共に雪組が一団となって、音楽と同時に衣装の切り替わりもしながら行われていました。「Music Revolution!」は大変華やかで、「壬生義士伝」とのカラーの違いが出ていて、「THE宝塚」的な雰囲気でした。これら2つを合わせて公演することは正解だったと思います。
 青年部では、チケットサービスの他にも、今後も組合員及び従業員とそのご家族の皆様にお楽しみ頂ける様な企画を催しますので、ご案内の際には、是非お申込みください。