一丁一本参考価格表
WEB版価格表の読み方
東京木材問屋協同組合 価格市況調査委員会が毎月公表している「一丁一本参考価格表 WEB版」を読み解くページです
一丁一本の価格表 なので、本 (丁)・枚 価格を、記載 、先月・今月 の 価格変動推移を比較している。
新木場店頭渡し とは、新木場車上積み込み渡し のことで、いわゆるオントラ のこと。
木材を運びやすいように、
何”丁”かを小結束したものが“束”
さらに フォークリフトで貨物として
扱いやすいように結束したものを“バンドル”と呼ぶ
例)スギの貫(ヌキ)
長さ3.65m x厚み 1.3cm x巾 9.0cm
1 束 10 丁入
1 バンドル (12 列 x 4 段) 48 束 入
※BL, B/L は、Bundle (バンドル) の省略表示です。
- 商慣習で、材料は「長さ (メートル)、巾・厚み (センチメートル)」で記載・ステンシルされることが多い、価格表もこれにのっとり表記されている
材木屋は単位を付けなかったり、呼び方は様々なので、ちゃんと確認した方がいいですよ (これは地球滅亡まで変わらない)
※① WEB版 では、気配 (強含み、持ち合い、弱含み) を記載してない。
※② WEB版 では、4メートル を、4.0M と表記してあるが、ローマ数字の M=千 (1,000) と同じで読みにくい。
※特一等とだけの木材は、JAS目視構造用製材の規格での、1級(★★★) 相当です、気にしないし書かない、甲乙もです。
南洋材・中国材
米材 (製品)
杉 | ヌキ
秋田材 スギ | 貫 (小巾板 芯去り) の 価格
最少取引数量は、束
※芯去りは、丸太の芯を外して製材した物の名前、側板 (ガワイタ)、ガワドリ とも
- 通常、1束10入、長さ 3,65 x厚み 1.3cm x9.0cm
居室の壁は、真壁 (しんかべ 柱が見える壁)、大壁 (おおかべ 柱が見えない壁) の2種類あるが、真壁には、通しヌキ (柱を貫通する)、
大壁には、柱の外側に取り付ける ヌキ (これを胴縁とも) となる これが 1.3cm x 9.0cm のヌキ
杉 | 押縁
秋田材 スギ・オシブチ の価格
最少取引数量は、束
押縁は、枠内パネルを押さえる材料の一般名称なのだが、同寸で胴縁と呼ぶことが多い。
というか胴縁。
価格表では、巾 4.2cm の商品を追いかけているが、4.5cmなどサイズは統一されていない 。
- 価格表では、1束20入、長さ 3.65m x厚み 1.3 cmx4.2cm
杉 | 小割
秋田材 | スギ | コワリ | AD ジョウコムジ
最少取引数量は、束
何に使うのかというと、最近では パネルの額縁的な材料、(廻縁・見切?) など
※上小無節 (ジョウコムジ) とは、JASで規定された節の等級
ムブシと書いてムジ と読む
※ADは、人工乾燥に分類されるが、ここでは天然乾燥 (いわゆる天乾 テンカン) のことを表している。
- 通常、1束20入、長さ 3.65m x厚み 2.1 cmx3.0cm
※等級は、「機械等級区分構造用製材 甲種」
※IMEを鍛えないとヒラガクでは変換できない
※材積計算は、単純に積すれば (掛ければ) よいので特記していない
※ベイマツ並材のことを、ピーラーと呼ばない
アメリカ | 松 | 平角 (KD)
アメリカ | マツ | ヒラガク (KD) | ※ヒラカクなのか?ヒラガクでしょ
ここの アメリカ は、北米産地のこと、松は、Douglas Fir, D.Fir 丸太を国内製材したものの価格
- 様々な寸法の製品があるが、価格表では 3.00m x 12.0 cm x 21.0cm の値段を追いかけている
建築のモジュールが 身体尺由来なので、普通に尺貫法で 4寸の7寸 と呼ぶ
- 等級は書かれていないが、特一等 (北米製品での #2 Common など)
※もちろん北米で製品となった輸入材もある
北米製材品の場合、カナダは、ほぼメーター表記で来るので問題ないが、アメリカ国内では、フィートインチの度量系なので、読みとる必要がある
※写真は、平置きのもの、使うときは縦使い
アメリカ | 松 | 集成梁
アメリカ | マツ | シュウセイバリ|
ここの アメリカ は、ラミナー原料の丸太原産地が北米ということ、国内製ラミナー・国内集成材工場製集成梁の販売価格を標準価格としている
サイズは 4.00m x 12.0cm x 30.0cm のモノを追いかけている
- 松は、Douglas Fir, D.Fir (ダグラスファー・ベイマツ) のこと
- 等級は書かれていないが、タグには強度等級と共に JAS 規格 「構造用集成材」と日本語で書いてある
- 長さ・巾が違えば、価格も変わる
※もちろん海外集成材工場のもの、外国製ラミナーを使ったものも流通している。
※集成梁の部材強度計算では、上端・下端側ラミナーの強度が重要となっており、強度のないラミナーを中に使う。強度の出ない樹種を芯に使ったハイブリッド集成梁もある。
ちょっと昔のタグ
オウシュウアカマツ 小断面・柱 のタグ (同一等級集成、縦使いの物など 小断面は同強度ラミナーでできていることが多い)
欧州 | 赤松 | 集成梁
オウシュウ | アカマツ | シュウセイバリ
ラミナー原料の丸太原産地がロシア・ヨーロッパということ、外国産ラミナーを使った国内集成材工場製集成梁の販売価格を標準価格としている
サイズは 4.00m x 12.0cm x 30.0cm のモノを追いかけている
等級は書かれていないが、JAS 規格 「構造用集成材」と日本語で書いてある
※もちろん海外集成材工場のものも流通している
オウシュウアカマツは、ヨーロッパ製材品ではレッドウッドと呼ばれることも
※写真は、平置きのもの、使うときは縦使い
集成材、合板等 については、用途によって JAS による接着剤 (のり・グルー) の規定があります。
杉 | 正角
トウカイザイ | スギ | ショウカク | ジンカン モルダー トク1
東海材 杉、天竜川筋 天竜材の 10.5cm角, 4.00m、KD S4S 特一等 桁角ってこと
- 仕上げはプレーナー(カンナ) 仕上げではなく、モルダー仕上げ (モルダーは、プレーナーの高機能版で、多くの刃をセットできる木工機械)
桧 | 縁甲板
トウカイザイ | ヒノキ | エンコイタ | ホンザネ トク1 (ソク)
東海材 桧、天竜材 の縁甲板 厚さ15mm 働き 120mm 長さ4m 本実加工 特一等 (束単価)
最少取引数量は、束
本実加工はモルダーで行う、特一等は仕上げの等級なので、節の具合は書かれていない
1束 1坪分 の 床・廊下を貼れる数量になっている
長さ 4.00m, 巾 12.0 cm なら、3,3m2 (約1坪) / (4.000 x 0.120) で 1束 8枚入り、その 束価格 を記載
そもそも単価としては面積系の単価となっている
桧 | 柱角
ヨシノ | ヒノキ | ハシラカク | サンポウムジ (ムブシ?)
吉野といえば桧、その 三方無節 役柱 (ヤクバシラ)、三面無節と同義、背割りが入っている
- 価格表でのサイズは、3.00m x 12.0cm x 12.0cm (いわゆる 四寸柱)
杉 | 柱角
ヨシノ | スギ | ハシラカク | サンポウムジ (ムブシ?)
奈良県吉野の山で育った杉を、吉野で製材、東京に持ってきて販売している
吉野杉 三方無節 役柱 (ヤクバシラ)
- 価格表でのサイズは、3.00m x 10.5cm x 10.5cm (いわゆる 三寸五分 柱)
杉 | 柱角
色々な銘柄杉・桧があるが、KD(人工乾燥材) の、杉柱角構造材 特一等の価格
- 3.00m x 10.5cm x 10.5cm
桧 | 柱角
色々な銘柄杉・桧があるが、KD(人工乾燥材) の、柱角構造材 特一等の価格
3.00m x 10.5cm x 10.5cm
- 価格表でのサイズは、3.00m x 12.0cm x 12.0cm (いわゆる 四寸柱)
桧 | 正角
色々な銘柄杉・桧があるが、KD(人工乾燥材) の、構造材 特一等の単価 写真は、4.00m 10.5cm角 土台 (いわゆる 三寸五分桁・さんごの土台・桁)
- どうも 3桁 の寸法に小数点を付けたくないので、10.5 cm 以上の場合 105 mm とミリで呼んだり書いたりするので、業界外の人の混乱の源となっている模様
※単位を言わない時はミリで呼ぶ?語呂で決まる? - 価格表でのサイズは、4.00m x 10.5cm x 10.5cm
Mパイン | 集成材
Mパイン は、メルクシパインのこと
インドネシア産メルクシパイン (通称)フリー板 のことで、E/G 造作加工用 集成材
- 等級は Aグレード、一番いいヤツ
もちろん F☆☆☆☆ (Fフォースター)
- 標準サイズは 4.20m x 30 x 500 mm (ふつうミリで呼ぶ) 、 バンドル 40枚入
カナダ | 栂 | 桁角 (現)
米材製品 | カナダ | ツガ | ケタカク (ゲン) KD S4S
ここでの 栂 (ツガ) は 通称 ベイツガ、本当は Hem/Fir (ヘム/ファー) のこと
桁角 は、角材の桁のことで、4m 材を桁、3m 材は柱とも呼ぶが、共に背割りはない
(現) は、現地挽きを表す(ここでは、カナダ産 Hem/Fir をカナダの製材・乾燥工場で作った 製品輸入材のこと)
- サイズは、4.00m x 10.5cm x 10.5cm
- KD S4S とだけ、等級欄に書かれている
暗黙の了解で、等級は No1 Standard (#1 STD) のことで、日本風に言うと、特一等
KD は、Kiln Dried (窯で乾かした) 人工乾燥材
S4S、Surfaced 4 Sides (直訳で 4側面が仕上がっている)、通称 4面カンナがけ (鉋掛け)
カナダ | 米松 | 桁角 (現)
米材製品 | カナダ | ベイマツ | ケタカク (ゲン) KD S4S
ここでの 米松 (ベイマツ) は、Douglas Fir (DFir ダグラスファー) のことで、通称 ベイマツ
桁角 は、角材の桁 (水平方向に使う) のことで、長さ構わず 桁と呼ぶ
(現) は、現地挽きを表す(ここでは、カナダ産 D.Fir をカナダの製材・乾燥・加工工場で整えた 製品輸入材のこと)
- サイズは、4.00m x 10.5cm x 10.5cm
- KD S4S とだけ、等級欄に書かれているが、栂同様 #1 STD のことで、日本風に言うと、特一等
KD は、Kiln Dried (窯で、乾かした) 人工乾燥材
S4S、Surfaced 4 Sides 4面カンナがけ
S4SEE と、EEが付いたものは Eased Edge (イーズドエッジ) 角を丸めた物のこと
ロシア | 赤松 | 平割 (現)
北洋材 | ロシア | アカマツ | ヒラワリ (ゲン)
中国から見て北を北洋と呼ぶ
- 価格表でのサイズは、4.00m x 3.0cm x 4.0cm
※エゾの野縁は、3.80m
最小販売単位は、束 (基本12入) - ここでの赤松は、オウシュウアカマツ/ ロシア・シベリア産、ロシア国内挽き製品・丸太の時は オウシュウアカマツ と呼ぶ
- (現) は、現地挽きのことで、中国等ロシア以外でも製材しているが、ここでは ロシア国内製材工場製品 を指す
東ヨーロッパの物は、レッドウッドと呼ぶが同じ樹種 - 平割 (ヒラワリ) は、断面が 正方形 (角) ではない長方形の物を JASでそう呼ぶ
サイズは 3.0 x 4.0cm これを 野縁 という (いんにいっさん とも)、これの Aグレード の一丁当たりの価格 (写真は Bグレード)
ロシア | 赤松 | 桟木 (現)
北洋材 | ロシア | アカマツ | サンギ (ゲン)
ロシア東方 現地挽き の桟木、主に コンクリート型枠 の 枠材 に使われる。
- 等級は1・2等込み
- 計算は、4.00m x 2.4cm x 4.8cm (束10入)
最少取引単位は、束
北欧 | ホワイトウッド |間柱 (現)
ホクオウ | WW | マバシラ (ゲン)
北欧 のホワイトウッド現地挽き間柱のこと
- 小結束有り (大体5入、写真はバラしたもの)
サイズは、3.00m x 2.7cm x 10.5cm (三五の九分の間柱)
最少取引単位は、束 - 北欧材でまとめられているが、東ヨーロッパも含む地域の ホワイトウッド (ヨーロピアンスプルース) の現地挽きである [裏・木材のはなし ホワイトウッド] タグにはスプルースと書いてある
- KD.FOHC 人工乾燥材で、Free of Heart Center 芯去り(側取り)
書いてないが、#1 グレード - 北欧現地挽きは、2.985m の材が主流なのだが、3mで計算している
北欧現地挽きは、2.985m の材が主流なのだが、3mで計算している
27mm は「にーなな」、30mmは「一寸 いっすん」と呼ぶ人も
北欧 | ホワイトウッド |管柱
ホクオウ | WW | クダバシラ | 5ソウ
北欧 のホワイトウッドラミナーを、国内集成材工場で、加工成型した、5Ply (5プライ) 管柱のこと (ラミナーとは、集成材の原料の板)
- 規格表記は、スプルース、(柱なので) 乙種
3,00m x 10.5cm x 10.5cm の管柱の1本 あたりの価格を表記 - もちろん海外集成材工場のものも流通している
現地生産品が、2.985m で輸入が開始 (コンテナサイズのせいか?)、材木屋の半分の頭に入っていた 3m 105mm 柱 の単材積 0.0331m3 が使えなくなり、一本単価での取引となった - 3Ply の集成管柱も一時流通していたが、現在は 5Ply が主流となっている。
※F☆4 マークは、ホルムアルデヒド放散量性能等級で、F☆4 (F☆☆☆☆のこと) は、 エフ・フォースターと呼ぶ
南洋材 | 合板 | ラワンベニヤ
押入れの内張とかに貼ってある、いわゆるラワンベニヤ
表面にラワン独特の美しさがあり、日本では針葉樹合板に比べ、内装用として好まれている (白い内装用合板はシナ)
- 規格としては、厚み2.3, 4.0, 5.5~24.0mm
サイズは、四八(しはち 1,220x2,440) などもある
- この価格表では
厚み 2.3mm、サイズ 1.83m x 92.0cm (三六 さぶろく)
だが、通常はすべてを mm(ミリ) で書かれる
製品ステンシルも同様 - 等級1等 (等級は板面品質などによる)
F☆4 低ホルムアルデヒド、写真では F4S 表記
南洋材 | 合板 | コンパネ (輸)
建設現場でよく見かける、黄色いウレタン塗装 (又はグレーのアクリル塗装など) がしてある コンクリート型枠用合板 をコンパネという
一部無塗装品もあり価格は安いが再利用回数が劣る (塗装品で5~6回)
- (輸) これは、輸入合板のことを表す
- 等級は、A (コンクリート型枠用合板 JAS等級、級区分は無い)
- コンパネは、構造用合板とサイズが違う、1.80m x 90.0cm、厚みは 12mm が代表的
内装品ではないので、ホルムアルデヒド放散量による基準は「 F☆」 - 積み上げたバンドルの長手側面に規格がプリントされている
南洋材 | ラワン | 構造用合板
構造用合板規格は様々な厚みがあるが、価格表では、
厚さ 12mm、2級 (2級が代表的に流通しているというか、それしかない)
- 1,.82m x 91.0cm の価格を標準としている
建築用途なので、もちろん F☆☆☆☆ - 規格は1枚ごと、裏面ににプリントされている
- 主に床・屋根・壁下地材 (要は下地)、枠組壁工法 (2x4工法) に使われる
針葉樹 | ラーチ | 構造用合板
針葉樹の構造用合板、厚さ 12.0mmと24.0mmを記載している
1,.82m x 91.0cm の一枚当たりの価格を標準としている
- 等級は2級、CーD は、板表面の品質を表している
(A~D と4等級あるが、ほとんどの構造用合板は C-D )
建築用途なので、もちろん F☆☆☆☆ - 剛床工法 (根太レス工法) 床下地厚は、24mm以上